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解説08「大徳寺塔頭 瑞峯院の庭」

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好みが分かれると思うのですが、私は最初はどちらかというと「自然な」感じの庭が好きで、「抽象的な」あるいは「観念的な(理屈っぽい)」な庭は面白いけれども好きではありませんでした。ここ大徳寺には、常時拝観ができる庭として、

枯山水の庭・・・大仙院、龍源院、瑞峯院
自然な庭・・・高桐院

があります。どちらかというと高桐院が好きでよく訪れていました。今(2018年春)は高桐院が修理中で見れないのが残念ですが、自然な庭と、枯山水の抽象的な庭とでは訪れた時の感覚がずいぶんと違います。
ここ瑞峯院の庭は、昭和の作庭家、重森三玲氏が昭和36年(西暦1961年)につくった庭。今から57年前の新しい庭です。ここを好きになったのは、境内に次のような新聞記事の張り紙をみてからです。

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ご高齢の住職が、今も砂の紋を描いておられるから、この庭は鑑賞できているのだ。
三玲氏がつくったとき砂の紋はこうしてくださいという範が示されたと思う。これを今日まで忠実に守っているからこの庭は力があるのである。こんな単純なことに思いを馳せずに、単に観念的ということで枯山水の庭を敬遠していたとは想像力不足で情けないと思いました。枯山水の庭は冷たい静物ではなくて、人の手で更新されるとても温かいものだと気づいたのです。するとそういう「思い」が感じられてこの庭から何かを得ようという気持ちになりました。そして今では好きな庭のひとつです。

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この厚めの砂の荒々しい庭が「独坐庭」。
反対側には、キリスト教の十字架をモチーフとした「閑眠庭」があります。禅の思想をあらわす禅の庭があるなら、キリスト教の庭があっていいわけです。ましてやこの寺にはキリシタン大名の大友宗麟との所縁ありますから。また、表現として十字架をあえて分かりにくくしたのがとても面白く美しいと思います。

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by pro_kawashima | 2018-03-19 00:34 | 庭の解説

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